1人目の講師であるアルム株式会社 セールスチーム ゼネラルマネージャーの今村建典氏より「精密部品加工におけるAIとクラウドの活用、日本と海外の現状」のご講演をいただきました。
同社は「ARUM CODE(アルムコード)」という世界初の製造AIと完全自動化で製造現場の常識を変えています。講演の最後には、同社代表取締役の平山氏の「日本がAI分野で勝つためには競争するのでなく、米国AIをベースにして特定アプリケーションの開発に尽力していくべき」という考えをご紹介いただきました。
2人目の講師は、安川電機グループの株式会社アイキューブデジタルのマーケティング部長 作本歩美氏で、「製造業DXの成功事例から見たスマート工場の価値」という形で、AI活用の先端事例や工場DXの先進事例をお話しいただきました。
3人目は、大阪工業大学 情報科学部 データサイエンス学科の皆川健多郎教授で、和歌山県では初めてご登壇いただきました。大学では、データを活用し、価値を創造していくというデータサイエンスを専攻されており、IE(インダストリアル・エンジニアリング)の分野では、関西を代表される方です。
インダストリアル・エンジニアリングとは?
IEは、価値とムダを顕在化させ、資源を最小化することでその価値を最大限に引き出そうとする見方・考え方であり、それを実現する技術です。 仕事のやり方や時間の使い方を工夫して豊かで実りある社会を築くことを狙いとしており、製造業だけでなくサービス産業や農業、公共団体や家庭生活の中でも活用されています。
現場の生産性向上の手法をいくつもご紹介いただく中で、何度も強調されていたのは、本当に困っていることをデジタル化し、改善し、つなげていくことが大事であるということでした。
経験(Keiken)・勘(Kan)・度胸(Dokyo)のKKDから、計画(Keikaku)・管理(Kanri)・データ(Data)のKKDへ変えていくこと。変えるべきは現場の人ではなく環境であり、そして良い現場は、働く人の能力を引き出すことができます。最善の方策を共に探していきましょう!と、熱くお話しいただきました。
ゼミの終了後は、3名の講師の方々とご参加いただいた県内の企業様とで、名刺交換を含む交流が活発に行われていました。
10/1・10/29もDXゼミを開催します
公益財団法人わかやま産業振興財団 地域活性化雇用創造プロジェクトでは、「DXゼミ」「DXセミナー」を開催しています。令和6年度の今後のDXセミナー予定は、
- 10/1 「中小企業のSDGs・脱炭素への取り組み」
- 10/29「2025年の崖を目前にしてDXの現状とこれから」
となっております。
詳細が決まりましたらHPで随時公開してまいります。ぜひご期待ください!
当プロジェクト(地プロ)は、和歌山県が厚生労働省の採択を受けて、県内企業がDX推進により企業の経営力を強化することで、安定的かつ良質な雇用の創出を図る取組です。DX or DIE!