「よく頑張ったな」努力や過程を褒める成長マインドセット

例えば、わが子が運動会の徒競走で1位になった際に「よく頑張ったな」と、その努力や過程を褒めるのは成長マインドセットに基づくものです。これにより、子どもは失敗を恐れずに次なる挑戦を続ける意欲を育みます。
しかし、「俺に似て生まれつき運動能力が高いな」と、生来の能力を固定的なものとして褒めるのは固定マインドセットです。これは、能力が固定的であるという刷り込みを促し、困難や失敗を避ける傾向につながりかねません。
DX推進における課題に「マインドセットのギャップ」がある
現代のビジネス環境では、デジタル技術の急速な進化に対応するため、企業は絶え間ない変革が求められます。DX推進における大きな課題の一つが、技術スキルの不足に加え、この「マインドセットのギャップ」です。
従来型の業務プロセスや組織構造に慣れた社員にとって、デジタル技術を活用した新たな働き方や価値観への転換は容易ではなく、変化を恐れずに受け入れる柔軟性や積極的にチャレンジする意欲が求められます。
成長マインドセットの醸成が組織にもたらす4つのメリット
成長マインドセットを組織全体に醸成することで、DX推進に多くのメリットがもたらされます。
挑戦を楽しめるようになる

挑戦を前向きに捉え、試行回数が増え、成功体験の好循環が生まれます。
フィードバックからの学習促進
建設的な批判を自身の成長の糧として受け止め、学習に繋げます。脳の活動も高まることが示されています。
失敗を学習の源と捉える

DX推進は新たな試みへの挑戦の連続であり、失敗から学びを得て次の挑戦に繋げることが重要です。失敗を責めるのではなく、そのプロセスを評価し、次に活かすことで、心理的に安全な環境が求められます。
高い学習意欲と継続的な努力
新しい知識やスキルを得ることに意欲的で、困難に直面しても諦めずに努力を継続できます。
社員の意識改革を促す「組織文化の変革」でDXを推進しよう
DX推進を成功させるには、単なる技術スキルの習得だけでなく、社員の意識改革を促す組織文化の変革が不可欠です。
そのためには、結果だけでなく過程に目を向け、小さな成功を認め褒めることで自信を育み、社員が自らのマインドセットを育んでいけるよう働きかけることが重要です。また、リーダーシップが不可欠であり、明確なビジョンを示し、変化を恐れずに挑戦する姿勢を見せることで社員を鼓舞し、彼らの意見に耳を傾けるべきです。
このように、DX推進は、技術投資や人材確保だけでなく、「仕組み」として成長マインドセットを組織に根付かせる多角的な取組が成功の鍵を握るのです。
国内大手鉄鋼企業の製造部門で生産管理・品質管理を経験後、エンジニアリング部門でニューヨークに駐在し米国への鉄鋼技術販売に携わる。その後ドイツ大手貴金属精錬企業に転じ、副社長としてベルギー研究所副所長および東アジア地区支配人を兼務、中国、台湾、韓国、日本の支社長として会社設立・業務拡大に成功。その間、京大、阪大、中国東北大にて後進を育成。現在、地プロ事業統括者、デジ田地域DXプロデューサー、混声合唱団スティールエコー常任指揮、中国東北大名誉教授。