法人を設立する人が選ぶ法人格(形態)トップ4
まず「わかやま地域課題解決型起業支援補助金」を活用して起業し、法人を設立される方が選ぶ法人格(形態)の「トップ4」をお伝えします。
1位 株式会社 55%
2位 合同会社 40%
3位 一般社団法人 4%
4位 特定非営利活動法人 1%
という感じです。
ちなみに、「全国新設法人動向」調査(2023年、東京商工リサーチには、正確な新設法人の統計が紹介されています。
法人の特徴やメリット・デメリットをチェック!
では、これら法人の特徴やメリット・デメリットについて解説します。
株式会社
まず、1位の「株式会社」ですが、最も万能な形態の会社です。株式市場に上場が可能な唯一の形態が「株式会社」だという事実を鑑みても、ビジネスの器の「王道」だということがわかりますね。
だからこそ1~4位の形態の中で、最も手続きが煩雑ですし、最も設立費用がかかるというわけです。
合同会社
2位の「合同会社」は、2006年に会社法が制定されたときに生まれた、比較的簡易な法人の形態です。設立費用も安く、スピーディーに設立できます。
アメリカのLLC(Limited Liability Company)を模してつくられた制度といわれるからか、アメリカに本社を構える大企業が日本法人を「合同会社」にする例も多く見られます。Apple、Google、Amazonなどもそうです。
「合同会社」は、出資者=経営者(一方、株式会社は「株主(出資者)」と「経営者」は別の場合がある)となり、経営の自由度が高いというメリットがあるからでしょう。
一般社団法人
第3位の「一般社団法人」は、公益性の高さ、非営利という側面を持つ事業に向いている形態です。
とはいえ、収益事業をしてはいけないというわけではありません。資格・技能を提供する団体や教育・社会的な事業を行う団体等が「一般社団法人」を選択するケースが多いように見受けられます。
特定非営利法人(NPO法人)
第4位の「特定非営利法人(NPO)」は、特定非営利活動に定義された20種のどれかに該当し、不特定かつ多数のものの利益に寄与する事業であれば所轄庁(県など)の認証を受けて設立できます。
ただ、設立に仲間(社員)を10人以上集める必要があったり、設立手続き(公表、縦覧、審査等を経るため)に時間がかかったり、毎年の事業報告の提出義務があったり等の煩雑さが伴います。
一方で、設立の費用はほぼかかりませんし、NPO法人や一般社団法人を対象とした非営利活動を支援するための補助金、助成金がある等のメリットもあります。
あなたの事業にはどの「器」が向いている?
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中小企業診断士。大卒後、東京・ロンドンで編集者として活動後、メガバンクにて為替取引に従事。帰国後に㈱きのくに未来ビジネスセンターを承継し、県内初の創業スクール(中企庁事業)を受託する等、創業や中小企業経営の支援継続中。