COLUMN コラム

vol.05 起業は日々が決断の連続だ!

起業家は日々、自分ですべてを決断していかなければなりません。チーム起業であっても、メンバーの決断を受け入れるかどうかを、自分で決断しなければなりません。

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起業したら意思決定の連続の毎日。どうすれば?

当然のことなのかもしれませんが、勤労者の場合は、上司が決断し、上司から指示されたことを実行する、というケースが多く、そもそも幼いころから、親が決めてくれたり、先生が決めたり、と決断を他の人に任せてきた時間の方が長いわけです。

だから、決めてくれた方がラクだと感じる面もあるかもしれません。なのに、起業した途端に、意思決定の連続。そんな毎日をどう乗り切ればいいのでしょうか?

起業家(や経営者)としての意思決定は、人のせい、世間のせいにはできない

私は前職で、金融機関のディーリングルームというところ(証券会社や銀行などの金融機関において、自社の資金や顧客と株式や債券、外国為替などの売買取引を行うディーリングを行う部屋)で、ドル円の為替取引に従事していました。日々、意思決定の連続なのですが、その時に先輩から教わった言葉があります。

「休むも相場」
投資態度には「売り」「買い」「休む」の3つがあり、常に「売ったり」「買ったり」するだけではなく、相場の先行きが不透明なときや、形勢が不利なときに手仕舞って(「スクエア」とも言います=ゼロに戻すことです)、次のチャンスを待ったり、様子伺いをしたりすることもある、という意味です。

私は、ここで大事なのは、「休む」も1つの意思決定であることを認識することだと思います。「やらされている」にしても、「やらされていることを容認する意思決定をしている」、「お客様から言われて値下げした」にしても、「(言われたとしても)自分は値下げをせざるをえないと意思決定した」です。

人のせい、世間のせいではなく、起業家(や経営者)は、1つ1つは自分の意思決定であるという認識(責任?)を持つことが重要だと思います。

頭の中に「ディシジョンツリー(決定木)」を描いてみよう

でも、マイナスな意思決定をするのはイヤなことです。

そんなときは、「イヤだなぁ」「背を向けたいなぁ」となるのですが、そんなときこそ「だったらどうする?」を考える努力をしたいですね。

私のおススメのトレーニング方法は、頭の中に「ディシジョンツリー(決定木)」を描いてみることです。

例えば、マラソン大会に参加している途中で、疲労がMAXになり「足が痛い、これ以上走れない」と思う状態になったとします。

まずは、自分は「リタイアする」のか、「完走する」のかという意思決定があると思います。
「リタイアする」という意思決定をしたのであれば、「救護施設まで歩く」「近くの人に救護が必要なことを伝え止まる」などの行動が後に続きます。

一方、「完走する」という意思決定を選ぶ場合には、どんなことができそうでしょうか? 「痛みを我慢する」「鎮痛剤を服用する」「仲間を見つけ、助け合いながら二人三脚でゴールする」はいかがでしょうか?

意思決定の選択肢や、行動の選択肢を明確にし、比較検討しながら意思決定をする

このように、意思決定の選択肢や、行動の選択肢を明確にし、比較検討しながら意思決定をするスキルを身に着けることは、今後、幾多の困難を乗り越えていかなければならない起業家にとっては、とても大事なことだと思います。

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