「お客様から選ばれるお店作り(衛生管理編)」
こんにちは!今回の担当は、品質管理を専門としているよろず支援拠点の奥野利明です。
2024年6月から、食品を扱う全ての事業者に、HACCPへ対応が必要となったことを受け、どう対応したら良いかを解説する内容です。HACCP対応は、難しくありません。まずはできることから始めましょう!
HACCP(ハサップ)とは
「危害要因分析および重要管理点」(Hazard Analysis, Critical Control Point)の頭文字をとった造語で、衛生管理の国際的な手法です。もともとは、アメリカのアポロ計画の中で宇宙食の安全性を確保するために発案された衛生管理手法です。その後、食品業界に取り入れられ評価されたことをきっかけに、次第に世界に広がり、日本では、2018年に改正された食品衛生法に盛り込まれ、2024年6月からすべての食品事業者に適用が義務化されました。
セミナーでのポイント
・HACCPは、食品の中に潜む危害要因(ハザード)を科学的に分析し、それが除去できる工程を、常時管理し記録する方法のこと。このため、どのように管理するかは、食品ごとに異なり、それぞれの企業で決めることもできる。
・HACCP対応が義務化されているアメリカでは、従業員数名の小規模の企業でも実践されており、多くの場合、効率の良い管理が可能となり、結果として利益に繋がっている。
・HACCPは「消費者の安全を守る」ためのルールであり、認証を取ることではない。
講師からのアドバイス
食品は他の工業製品と異なり、100%の安全性が求められているにもかかわらず、全数検査が出来ません。このため、安全であることを証明するためには、記録を残しておくことが唯一の手段です。
取り扱う食品によらず、共通する項目は、衛生管理(マスク・手洗い)です。
これらについて、「いつ」「誰が」「どうする」かを「ルールとして定め」、そのとおりにやっているかを記録によりチェックできるようにすることがHACCPの最初の一歩です。
納入先の会社から、具体的な管理項目を指定されることもあるかもしれません。
この場合は、指定された項目について、同様に「ルールを決め」「決めたとおりに行っていることを記録する」ことを行えば良いです。
まずは、衛生管理について、ルールを決め、その記録をつけることから始めましょう!
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素材メーカーにて、操業技術、生産技術、技術企画、品質保証の各業務を経験。品質管理責任者として活動する中で、中小企業の抱える課題を解決することの重要性に気づき、中途退社して経営戦略を学び、技術士事務所を開業。素材・品質・経営の3つの観点から中小企業の課題解決を支援している。 奥野技術士事務所代表、株式会社クオリテムCTO、ひょうご航空宇宙プロジェクト・アドバイザー、産業技術短期大学講師、技術士(金属部門)