創業以来受け継がれる、お客様を喜ばせる丁寧なものづくり
オカ株式会社は1934年に創業し、棕櫚を使ったロープの製造から事業をスタートしました。「また買っていただける良い商品を創ろう」という精神で、丁寧なモノづくりに徹し、時代が変わり、消費者のライフスタイルが劇的に変化した現在も、機能性や使い心地にこだわった品質の高い家庭用品を生み出し続けています。
海外に「製造拠点」を築く
同社が海外に進出した理由は、そのような自社のものづくりを守るためでした。
代表取締役の岡洋平氏は、お客様に買っていただける価格を維持しながら、良い商品を創り続けることは至難の業だと話します。
1994年当時、経営を担っていた先代の岡甫氏が「世界の工場」と呼ばれ、生産能力や技術面で急成長を遂げていた中国に生産拠点を置き、生産コストを抑えながら、商品の質を高め、適正価格での販売を実現します。
「先代は、見知らぬ土地で、中国情勢や土地の状況が把握しにくく随分苦労したと聞いています。当時、先代が現地でスカウトした青年は、弊社のものづくりの精神を理解し、優秀な幹部社員に育ってくれました(岡氏)」
現地現場で情報を仕入れ、新たな可能性を模索する
また岡氏は、2007年に代表取締役を引き継ぐ以前から、いち早く海外市場に目を向けていました。日本の家庭用品業界が、大手小売業者の大規模なPB商品の展開や少子高齢化により、急激に市場が縮小していくことに強く危機感を抱いていたからです。
そこで、アジア圏が今後、一層国民の生活水準が向上し、ライフシーンに寄り添う機能性の高い自社製品の需要が高まることを見越して、2005年に製造拠点を構える中国で販売拠点を立ち上げました。
「その頃、日系大手小売業者の新店舗が、中国全土で話題になっていました。中国内の小売店のオーナーが大勢訪れており、まるで売り場が見本市のようでした。私も機会を掴むため、必死の思いでその新店舗に売り込みにいったら、偶然弊社の商品の良さを知ってくれている購買担当の方がいて、無事に商品を取り扱っていただけることになりました」この話題店での取扱いをきっかけに、小売店からの問合せが急増し、販路の拡大に成功しました。
そして現在は、東南アジアの市場開拓のため、ベトナムやタイの展示会に積極的に参加しています。「今後も、財団さんの展示会や商談会の支援メニューを活用させていただき、現地の情報を集めながら販路開拓を続けます」と岡氏は力強く語ります。
守りと攻めの姿勢で、新たな海外市場の開拓にチャレンジする同社の更なる発展が予感されます。
岡 洋平氏 プロフィール
1973年 海南市生まれ
大学卒業後、丸紅繊維資材株式会社*入社
(*現丸紅インテックス株式会社)
1998年 オカ株式会社入社
2007年 代表取締役に就任
2011年 澳嘉(上海)商貿有限公司を設立
2013年~2016年 グッドデザイン賞受賞
2018年 わかやま健康づくりチャレンジ運動に参加
2018年 女性活躍企業同盟参加
2022年 和歌山県「1社1元気技術」登録
会社名 | オカ株式会社 |
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所在地 | 〒642-0017 和歌山県海南市南赤坂8番 |
創業 | 1934年 |
TEL | 073-488-0336 |
URL | https://www.oka-kk.co.jp/ |
業種 | バス、トイレタリー、キッチン、収納、消臭、インテリア、その他関連グッズの企画、商品の製造販売 |
同社が活用した「海外展示会集団出展事業」の詳細はこちら
※この記事は、2024年8月27日発行「わかやま産業通信18号」に掲載した内容を転載し、web用に改修したものです。
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