COLUMN コラム

vol.02 企業間連携、産学連携、産学官連携の魅力

企業間の連携や、産学連携、産学官連携などを進めようとすると、言葉であらわすほど実際には簡単ではないかもしれません。しかし1社ではなかなかできないことを、連携することによって、想像以上に技術や商品価値がアップすることがあります。

重要なことは、やはり関係する全ての皆さんにとってWin-Winになれるような連携です。このコラムでは、企業間連携、産学連携、産学官連携のメリットをご紹介します。

アップデートイメージ

「知る」のアップデート

企業間連携、産学連携、産学官連携で Win-Win になる

おススメイメージ

こんな人にオススメ!

技術・商品開発に、外部の力を借りたい方、自社技術を持て余している方

農作物の6次産業化で魅力が高まる

6次産業のイメージ図

6次産業のイメージ図

例えば、農林水産業に関して、和歌山には様々な日本有数の特産品があります。

ウメ、みかん、柿、ハッサク、山椒、イチジクなどは日本一の生産量です。生果として出荷するだけではなく、加工することによって、さらに商品価値をアップし、廃棄物を減らして有効に活用することもできます(地球にも優しいですね!)。

加工品を作るには、様々な連携が必要な場合があります。6次産業といわれるものです。これは農林水産業の1次産業だけではなく、製造業などの2次産業、サービス業などの3次産業と連携していくものです。和歌山のおいしい農作物を、6次産業化でもっともっと工夫して価値をアップしていきたいですね。

なお、最適な連携先を見つけるために、私たちのような企業に情報を提供するコーディネーター(科学技術コーディネーターの三井、新事業支援コーディネーターの細川)をご活用いただくことは有効な方法のひとつです。

6次産業とは

6次産業化とは、農業を1次産業としてだけではなく、加⼯などの2次産業、さらにはサービスや販売などの3次産業まで含め、1次から3次まで⼀体化した産業として農業の可能性を広げようとするものである。

引用元:出典︓「⽂部科学省検定済教科書(⾼等学校農業科⽤) 農業経営」(実教出版)

異素材の組み合わせで商品価値がアップする

また、異なる素材を組み合わせて商品化する事で価値が高まる場合もあります。
一例として、和歌山で年に2000~3000トン収穫される「しらす」、収穫量日本一の「山椒」、そして和歌山が発祥の地である「醤油」、これらを組み合わせると「ちりめん山椒」になります。

なぜか「ちりめん山椒」は京都が有名ですが、和歌山の特産を組み合わせると日本一の「和歌山ちりめん山椒」ができるはずです!

また、和歌山の「梅干し」、和歌山の企業さんの誇れる精米技術を使った「お米」を組み合わせると、きっと「すごく美味しいおにぎり」ができるはずです!

すでにご検討されていることも多いと思いますが、和歌山の特産の素材をうまく組み合わせたり、和歌山の企業さんがお持ちのきらりと光る技術をうまく使ってみることで、技術レベルがさらに向上したり、応用範囲が拡がったり、商品価値がアップしたりするかもしれません。

和歌山、岩手、山形の製造品出荷額の変化を見てみよう 

ここでひとつのデータをご覧いただきたいと思います。
人口が100万人前後の3つの県、和歌山、岩手、山形を比較したものです。約50年前の1975年には、和歌山の製造品出荷額は、岩手、山形の約3倍だったのですが、2005年にはほぼ同じになり、2021年には、岩手、山形の方が大きくなっています。

 

これには様々な理由があると思います。
例えば、企業が産学官連携した成果を特許出願する際には連携先との共同出願が多くなります。1999年に3つの県の特許共同出願率(共同出願件数÷全特許出願件数)はほぼ同じでした。

その後、和歌山の共同出願率は余り変わりませんが、岩手、山形は年々アップし、両県とも2009年には和歌山の2.7倍、2019年には3.8倍にもなっています。

和歌山の連携が他の2県と同じように年々アップしていたら、現在の製造品出荷額は大きく違ったものになっていたでしょう。

産業を伸ばす鍵は「連携」にあり

つまり、今後、和歌山の産業を伸ばしていく鍵は「連携」にあります。

  • 企業間連携
  • 産学連携
  • 産学官連携

連携には、このような形がありますが、私たちは、まさにこれらの現場で、みなさまの連携がうまく進むようにサポートしています。少しでも興味をお持ちでしたら、まずはお気軽にご相談ください。

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公益財団法人わかやま産業振興財団 テクノ振興部テクノ振興班
和歌山市本町二丁目1番地 フォルテワジマ6階 
TEL 073-432-5122

次回は連携について、和歌山の明るい未来をご紹介します!

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