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vol.24 起業家の不安は「事業継続への羅針盤」元トレーダーが教えるリスク変換術

起業するときは、何もかも初めてのことばかり。

計画はあっても経験が乏しく、暗中模索の状態です。思い通りにいかないことも多く、不安や恐怖、ストレスに悩まされることも多々あるでしょう。

でも、不安を抱えているのはあなただけではありません。しかも、その不安こそが事業継続への準備を促す羅針盤になり得るのです。

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不安を乗り越え、味方につける

私自身の話で恐縮ですが、若いころ、「為替トレーダー」という仕事をしていました。

為替市場は、一寸先も見通せません。先日も、為替介入の観測により、ドル円相場が急変しました。思わぬ方向に市場が動き、時には大暴落することもあります。これまで積み上げてきた収益が一瞬のうちにゼロになるどころか、マイナス領域にも突入することさえあります。

「寝ている間に市場が大きく動いたらどうしよう?」という不安で、夜もおちおち寝られない……。そんな状態が続けば、心身を壊し、仕事を続けることもできません。

しかし、私はトレーダーとして――いえ、起業家や経営者として、このような「不安」を乗り越え、味方につけてきました。一体どのようにしてきたと思いますか?

不安そのものは「1ミリも現状を変えない」と知る

実は、私も初心者のころは、荒れるマーケットが怖くて、思考停止して(固まって)しまうことがありました。でも、「そんなことではプロとしてやっていけない」と奮起した結果、ある事実に気づいたのです。

それは、「不安そのもの」に浸っていても、状況は1ミリも改善しないということです。むしろ、不安で頭がいっぱいで「パニック」になると、正しい判断ができず、かえってリスクを高めてしまうことさえあります。

自己の心理状態を客観視する

それに気づいてからは、まずは自分の心理状態を客観視することを重視するようになりました。

不安を感じる自分を責める必要はありません。不安は「信号」のようなもので、今の自分は「青(順調)」「黄(注意)」「赤(立ち止まる)」のどの状態か?

「あ、今は黄色信号が点滅して、少し弱気になっているな」そう客観視するだけで、感情の波から一歩距離を置くことができます。これは特別な才能ではなく、日々のちょっとしたトレーニングで誰でも身につけられるスキルです。

不安を「リスク」と「ToDo」に分解する

自分の状態を把握したら、次は「不安」や「恐怖」を因数分解していきます。 あらかじめ可能性をシミュレーションして、それに対する自分の対応(アクション)を準備しておくのです。

市場であれば「上がる・下がる・変わらない」の3方向しかありません。「ここまで上がったらこうする」「ここまで下がったら損切りする」というように、自分はいつ、どんな行動をするかを事前に決めておく。これはビジネスでも全く同じことが当てはまります。

漠然とした「不安」を、具体的で対処可能な「リスク」と「課題」に変換してしまいましょう。
そして、課題への対応としての「アクション」を考えます。こうして「やるべきこと」が決まると、不思議と心は落ち着いてくるものです。あとは実行あるのみ。

「失敗したらどうしよう?」を「こうしよう!」に変換する

心配はどんな場面でも湧き出てきます。

自分の心理状態に敏感になり「今、自分は不安になっているな。だったらどうする?」と切り替え、策を練ることです。

「失敗したらどうしよう?」ではなく、「失敗したらこうしよう!」というToDoリストに置き換える訓練を日々行いましょう。そうすることで、広く、深く、長く、考える「起業家としての足腰」が鍛えられていきます。

起業時には不安はつきものですし、事業が成長すれば、さらに大きな不安に襲われるようになります。でも、大丈夫。しなやかに切り抜けることができるよう、今から日々、訓練だと受け止めて取り組んでみてくださいね。

不安はあなたに備えを促すためのサイン

不安はあなたに備えを促すためのサインです。

「無視する」「我慢する」「逃げる」のではなく、向き合い、具体的な行動に変えていく習慣を身につける訓練こそが、起業家としてのあなたのスキルを高めていきます。

春は新しい挑戦の季節。お互いがんばって自分を成長させていきましょう!

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