自己資金は本気度の証明
開業時に自己資金だけで事業をするのではなく、必要に応じて融資を受けることは、決して悪いことではありません。
しかし、日本政策金融公庫は税金、民間金融機関は預金者の預金と、いずれも他人のお金を融資するわけですから、誰にでも融資をするわけではなく、融資にあたって一定の基準を設けています。
例えば飲食店をやるのが夢ですという方が2人いたとします。Aさんは起業のために貯金をして500万円貯めました。それに対してBさんの貯金は200万円です。
さて、AさんとBさんの貯金額を比べて、どちらが本気で飲食店をやっていきたいように感じますか?

おそらく、貯金額の多いAさんの方が本気であると感じられたのではないでしょうか。貯金額の多い人を評価するというのは、金融機関も同じです。
平たく言えば、自分のお金ではなく、他人のお金で商売をしようとする人は評価が低いと表現すれば、どなたも腑に落ちるのではないでしょうか。
自己資金はどの程度貯めれば良いか

起業するにあたって、どの程度の自己資金を用意しておく必要があるでしょうか。
業種や業態によって融資の判断も変わりますので、一概には言えませんが、理想は融資額と同額、せめて必要な金額の3割分は用意したいと言われています。起業時に1,000万円が必要だというなら300万円以上は用意したいということになります。
ここで重要なのは、審査をしてもらえる要件を満たしているということと、実際に融資するという判断をしてもらえるというのは全く違うということです。
例えば、日本政策金融公庫は、かつて創業時に必要な資金のうちの10分の1の額の自己資金が必要でした。現在はその要件がなくなりましたが、では自己資金ゼロで融資を受けることができるのかと言われると、審査はするものの、融資するかどうかは別ということです。
貯めていればOKということではない
自己資金を貯めるのでしたら、普段使用している口座に貯めておくことをお勧めします。日々の生活に関する出費、税金や保険といった必要な支払をした上で、起業のために頑張って貯めてきた虎の子の資金ですということが伝わります。
それに対して、500万円を頑張って貯めたとしても、通帳のお預かり金額欄に5,000,000円の一行しかない通帳だと、500万円をどのように貯めたのか、まったく分かりません。
起業準備の資金のための専用口座を開設し、ちょっとずつ貯めていく方法もありますが、その口座への振込手数料が発生します。特別な理由がない限り、普段使用している口座で貯めることをお勧めします。
まとめ
起業をしたいのであれば、自己資金を貯めることはマストです。
当初の資金として、いくら必要になるのかは業種・業態によって違いますが、自己資金がない相手に金融機関は融資をしづらいということは共通しています。
「ないから借りたい」は通用しません。「ないなら借りられない」と考えて、起業を意識し始めたら無理のない範囲で貯金を始めましょう。
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