COLUMN コラム

vol.18 事業は「赤字」経営でもいいのか?

私の亡父(税理士)は、「事業も、人生も、トントンがいい」という信念の持ち主でした。一方、私の母(税理士)は「しっかり黒字を出して、事業を強く!」という信念の持ち主でした。それぞれの価値観に若干の違いはあるものの、共通して「赤字」経営を推奨していませんでした。

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赤字経営にメリットはある?

事業にとって「赤字」にいいことはあるのでしょうか? 赤字はマイナスのイメージが強いのですが、実はメリットがないわけではありません。

法人税の軽減

税金は利益に課税されるので、赤字の場合は法人税が抑えられます(法人の場合、利益の有無にかかわらず支払う税金もあります)。また、赤字は10年間繰り越すことができ、翌年以降の黒字利益と相殺すれば法人税の負担軽減(繰戻還付等)になります。

赤字経営のデメリットといえば…?

では、赤字経営のデメリットといえば何でしょうか? できれば考えたくないことではありますが、ぜひ知識として頭に入れておきましょう。

資金繰りの悪化

赤字が続くと手元のお金が減り、資金繰りが苦しくなります。それが続くと、お金が足りず(資金ショート)、倒産につながるリスクが高まります。

融資の制限

赤字は「返済能力がない」と判断されるため、金融機関からの融資を受けにくくなります。

社会的信用の低下

赤字は「経営状態が悪い」とみなされ、取引先や顧客からの信用を失う可能性があります。

個人事業主の「赤字」の影響

事業の赤字はそのまま個人の収入に影響するため、生活費が不足する可能性がありますし、それが続くと、事業継続も困難になる場合があります。

スタートアップ企業の「赤字」の影響

成長戦略の一環として事業が「大きくなるには当初、赤字に陥るのは仕方ない」と考えられる場合があり、この段階を「デスバレー(死の谷)」と言ったりします。ただ、無計画な赤字は企業の存続を脅かす可能性がありますので、適切な資金調達、黒字化戦略、効率的な組織運営を通して中長期的な視点で事業を成長させることが重要です。

赤字経営がすぐに倒産につながるわけではないけれど…

結論を述べると、やはり事業の赤字経営はいいとは言えません。赤字が出ると、すぐに倒産に繋がるというわけではありませんが、長期的に見れば、経営を圧迫し、倒産のリスクを高める要因となります。

事業を継続していくためには、早期に黒字化を目指すことはとても重要です。ですので、次回は「黒字経営になるためにできる対策」についてご紹介したいと思います。どうぞご期待ください。

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